UTI共同研究会は、
日本の感染症研究団体のひとつとして、
多くのエビデンスを発信し続けています。
初代会長松本哲朗先生(現 産業医科大学名誉教授)、2代目会長荒川創一先生(現 三田市民病院)につづき、2017年4月より本研究会会長を仰せつかりました。よろしくお願いいたします。
UTI共同研究会は、尿路性器感染症、性感染症、そして幅広く感染症、抗菌化学療法、周術期感染予防などに興味を持つ、約80名(2018年4月現在)の泌尿器科医を主体として2003年に発足しました。
UTI共同研究会は、毎年、4月の日本泌尿器科学会総会に合わせて、全会員による会議をもち、1年間の活動方針を論議し、多くの研究テーマを練り上げ、会員である大学病院や一般病院に所属する泌尿器科医さらには第一線開業泌尿器科医が、個々のテーマのうち自分が参画するものを決めます。それぞれのテーマごとに、選定されたまとめ役(通常は研究テーマの起草者)が中心となって研究プロトコルを練り上げ、直接の論議または電子メールで議論を深めながら、参画メンバーにより基礎的または臨床的データを収集し、研究成果を生み出していきます。この共同研究で得られたデータは、新しいエビデンスとして国内外の学会で発表されると共に専門学術誌に投稿され、現在までに約30編の英文論文が世界の研究者に向けて発信されています。
泌尿器科領域の感染症に対する診断・治療ガイドラインあるいは感染制御のガイドライン等の作成もUTI共同研究会が担う大きな役割であり、日本泌尿器科学会や日本化学療法学会あるいは日本感染症学会のバックアップのもと、時代に即応した最新のガイドライン(指針)作成およびその改訂を行っています。この作業は、会員による分担執筆であり、最新のエビデンスに基づきわが国の臨床現場での実用性が高い指針が発信され続けています。
会長 山本新吾(兵庫医科大学)